研究内容


 

景観計画・景観設計
中央町三丁目地区の整備、検討イメージ・V

 近年、全国的にまちづくりにおいて住民参加が必要不可欠となっています。1992年の都市計画法の改正で創設された住民参加による市町村マスタープランの策定義務化や1998年のNPO法の制定等によってその流れが定式化の方向へ向き、近年活発化している住民参加、市民主体のまちづくり活動が徐々に法によって担保されるようになってきています。しかし、参加の方法論や合意形成へ向けた計画のシナリオづくりに関しては、確定したものが存在せず模索している段階であるといえます。
 ワークショップに参加する意義は、自分たちのまちの将来を行政が作成する原案に構想段階から参加することにあります。そのまちづくりワークショップの場において重要となってくるのが、参加者間におけるイメージの共有です。まちの将来像を容易にイメージし、その中でそれぞれがアイディアを出し、そのアイディアのイメージを全体で共有する必要があります。
 そこで私たちは、住民参加型のまちづくりワークショップにおける参加者のイメージ共有を支援するためのツール開発を行っています。まちづくりワークショップにおいてイメージ共有支援ツール(模型、CG画像、VR)を併用することで、ワークショップの参加者が容易に将来像のイメージをでき、多くの意見や提案を促すような効果的な支援が可能になると考られます。
 この研究成果を活かし、中央町三丁目の整備事業ではVR、CG画像を用いた整備完了後の完成予想図を、また宇部新川駅沖ノ線(興産通り)での道路景観ワークショップにおいても模型ばかりではなく、CG画像、VRを取り入れたワークショップを行いました。


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